村越

  

◇ＵＳＰＧＡツアー・マスターズ最終日（２０１５年４月１２日　米ジョージア州オーガスタ　オーガスタ・ナショナルＧＣ＝７４３５ヤード、パー７２）

　【松山　記録アラカルト】

　▽７２ホールのストローク数　１１アンダー、２７７はマスターズの日本人最少ストローク。これまでの記録は０１年の伊沢利光、０９年の片山晋呉がマークした１０アンダー、２７８で、１打更新。

　▽１８ホールのストローク数　最終日にマークした６６は０１年第２ラウンド（Ｒ）の伊沢と並ぶマスターズの日本人最少ストローク。松山自身のこれまでのベストは１１年第３Ｒの６８で、２打更新した。

　▽１大会のイーグル数　第２Ｒ２番、第３Ｒ８番に続き最終Ｒ１５番でイーグル。１大会３イーグルは０１年の伊沢と並び日本人最多記録。伊沢は第１Ｒ１３番、第３Ｒ１５番、最終Ｒ１５番でマークしたもの。３日連続達成は松山が初めて。

　▽メジャー３大会でトップ１０入り　１３年の全米オープンで１０位、全英オープンで６位に入っており、メジャー４大会のうち３大会でトップ１０入り。日本人では青木功、尾崎将司、中嶋常幸に次ぐ４人目の快挙。なお中嶋は４大会全てでトップ１０入りしている。

　▽メジャー３度目のトップ１０入り　３度目のトップ１０入りは丸山茂樹と並び日本人歴代４位。歴代最多は通算６回の中嶋。青木、尾崎が通算４回で２位。  

不振を理由に戦列を離れているタイガー・ウッズが、９日（木）に開幕する2015年の海外メジャー初戦「マスターズ」でツアーに復帰するとの見方が強まった。
大会が開催されるジョージア州オーガスタの地元紙「オーガスタクロニクル」が31日（火）付の記事で、ウッズのプライベートジェット機が同日朝、近隣空港に停まっているのを確認したと報道した。ガルフストリーム社製の「G５」というモデルで、機体に表示された番号がウッズの所有機と同じだという。

空港の関係者は持ち主を明かさなかったが、米メディアは今週、ウッズがオーガスタナショナルGCで練習ラウンドを行うという憶測をめぐらせている。

腰痛などの影響で、昨年は８月下旬以降ツアー競技から離れていたウッズは、今年１月末の「ウェイストマネジメント　フェニックスオープン」で復帰したが、初日にプロのキャリアでワーストとなる「82」を叩いて予選落ち。初日に途中棄権した翌週の「ファーマーズインシュランスオープン」を最後に、「戦える状態になってからプレーする」として欠場が続いている。

最新世界ランキングでは104位に転落し、プロ転向した1996年以来、初めて上位100位から外れた。

ウッズは過去４回（1997年、2001年、02年、05年）マスターズを制覇。アマチュアでデビューした95年大会から出場を続けていたが、腰を手術した直後の昨年大会を欠場した。  

◇女子ゴルフツアー　ヨコハマタイヤＰＲＧＲレディース最終日（２０１５年３月１５日　高知県香南市・土佐カントリークラブ＝６２１７ヤード、パー７２）

　優勝も、ベンツも逃した。首位と３打差から出た鈴木愛（２０＝Ｓａｌｅｓｆｏｒｃｅ）は６８を出し通算９アンダーで李知姫（３６＝韓国）とのプレーオフに突入。昨年の日本女子プロ選手権以来の通算２勝目を狙ったが、３ホール目で敗れた。悔しいＶ逸と同時に副賞の車も夢と消えた。李知姫は１２年のＴポイント・レディース以来、３年ぶり通算１８勝目を挙げた。

　涙を浮かべ、鈴木が必死で言葉をつないだ。

　「今は悔しい気持ちが強い。四国では唯一の大会だし、優勝したいと思っていましたから」

　初のプレーオフは運に見放された。１ホール目の１打目はディボットに入り、３ホール目はフェアウエーを捉えたが、ボールに泥がついた。バーディーチャンスにつけられず、出身の徳島の隣県で２勝目を挙げる青写真は崩れた。

　首位と３打差から出た最終日はショットとパットがかみ合った。４番から３連続バーディーで一時単独首位。７番でＯＢを打ちながら、６メートルのボギーパットを気合でねじ込む。後半も１４番で６メートル、１６番で５メートルのバーディーパットを入れた。落とし穴は１７番。「思った所に打てた」２メートルのパーパットを外したのが痛かった。母・美江さんへのプレゼントも逃した。今大会の副賞はベンツ。１３年のプロ転向から昨年途中まで日産マーチを廃車にするほど乗り、現在は日本女子プロ選手権の副賞のハイブリッド車に乗っている。日本中を運転してくれる母に高級車を贈り感謝を伝えたかった。

　ただ、今季はまだ２戦目。「とにかく誰にも負けたくない。１番を取るだけ」。２０歳の反攻はこれから始まる。  

◆米男子プロゴルフツアー　ホンダクラシック第３日（２月２８日・米フロリダ州ＰＧＡナショナル＝パー７０）

　第２ラウンドの残りが行われ、石川遼（２３）＝カシオ＝は６ホールを３バーディー、１ボギーで回って６５をマークし、通算１アンダーの１３９で１０位に浮上して今季初、５戦ぶりの予選通過を決めた。

　通算７アンダーで単独首位に立ったパドレイグ・ハリントン（アイルランド）と６打差とし、優勝の可能性を残した。引き続き第３ラウンドも行われたが、開始直後に雷雨による悪天候で中止となった。  

米チャンピオンズツアーの2015年フルフィールド初戦、アリアンツ選手権は現地時間7日、フロリダ州のザ・オールドC at ブロークン・サウンドで第2ラウンドの競技を行い、前日首位タイのトム・パーニスJr.（米）、ポール・ゴイドス（米）、バート・ブライアント（米）に加え、ロッド・スピットル（カナダ）が6アンダー66をマークし通算9アンダーでトップタイで並んだ。

　米国勢が上位を締める中で、カナダ出身のスピットルが、好スコアを叩き出しリーダーボードの最上段についた。この日は、1番から3連続バーディと幸先良くスタートすると、6番、7番もバーディ。折り返した11番パー5でボギーを叩いたが、直後の12番でバーディを獲り返すと、最終18番をバーディで締めた。この大会は、2011年に2位タイに入っている。最終日も相性の良い舞台でこの勢いをキープし、2010年のAT＆T選手権に続くツアー2勝目を手にしたい。

　一方、4位タイで出た昨季賞金王ベルンハルト・ランガー（独）は2アンダー70にスコアをまとめ通算7アンダーで5位タイ。首位タイとは2打差ながら、2010年以来の大会2勝目に向け絶好の位置をキープしている。

　その他上位は、ランガーと同じ5位タイにオーリン・ブラウン（米）、ガイ・ボロス（米）、マーク・ブルックス（米）。ディフェンディング・チャンピオンのマイケル・アレン（米）は、3アンダー69を記録し通算5アンダーで13位タイに順位を上げた。  

今季から米国女子ツアーに本格参戦している横峯さくらの初戦が、今週５日（木）に開幕するシーズン第２戦「ピュアシルク バハマ LPGAクラシック」に決まった。


前週の開幕戦終了時点ではウェイティング（出場優先順位）１番目に名前を載せていた横峯は２日、リュー・ソヨン（韓国）の欠場が決まったことにより繰り上がり出場が決定。同日には上位２人の本戦出場枠を争う予選会に出場していたが、正午過ぎのホールアウト後に大会スタッフから朗報を聞いた。

「ウェイティング１番目だったので、（出場の）可能性は高いかなと思っていた。本当に良かったです」。シーズン開幕から１週間を経て、ようやく巡って来た出場に安堵の笑顔を交えた。

ウェイティング６番目だった開幕戦は、予選会で上位２枠を逃し、繰り上がり出場の願いも叶わないまま、先週水曜日にフロリダからバハマへ早々に移動。翌金曜日に当地で18ホールを回り、不透明だった出場を信じて着々と準備を整えてきた。

この日の予選会でも、朝からシーサイドコース特有の強い風が吹き抜ける中、「ショットの状態がすごく良かった」と５バーディ、２ボギー「70」（パー73）をマーク。出場26人中、３アンダー２位タイ（２位に複数が並んだ場合はプレーオフ）につける好スコアだった。「こういうプレーをしていれば上位にいけると思う」と、実戦形式の中で好感触をつかむ最高の“練習ラウンド”となったようだ。

「まずは４日間をプレーすることが大前提。やっぱり予選は通りたい」。近年の日本女子ツアーの人気を支えてきた第一人者が、いよいよ待望のシーズンインを迎える。  

　男子ゴルフの松山英樹（２２）＝ＬＥＸＵＳ＝が、レギュラーツアー日本男子初のメジャー制覇へ足固めをする。２０１５年初戦の現代自動車トーナメント（９～１２日、ハワイ州・カパルアリゾート・プランテーションＣ）へ向け、４日に成田空港から渡米。「今年はメジャーに勝つことが目標になる。まずは一番すぐのマスターズ（４月９～１２日）へ照準を合わせていきたい」と意気込みを語った。

　この日の会見では、テニスの錦織圭（２５）＝日清食品＝と同じ世界的マネジメント会社のＩＭＧと契約を結んだことが発表された。さらに、米ツアー参戦２年目を迎え、米国に拠点を置くことも決めた。１年間通してシーズンを戦ったうえで「荷物が多くて移動が大変なので、今考えています」。既にフロリダ州の物件数軒をチェック済みだ。

　昨年は６月のメモリアルトーナメントで日本人男子４人目の米ツアー初優勝を挙げながら、メジャーは全米オープンの３５位が最高だった。最大目標のメジャー制覇へ、課題は「全て。特にショートゲーム。あと３か月のうちに試合をやりながら、いいフィーリングと打ち方を探っていきたい」。昨年１２月は宮崎で約１週間練習。愛媛・松山市の実家で年を越した。「この１週間はなまけものみたいにゆっくりと過ごしていた」。心身ともに充電を済ませた松山が、始動する。  

＜男子世界ランキング＞

　最新男子世界ランキングが発表され、年内の「マスターズ」出場確定のため、アジアンツアー「タイ選手権」でのランキングアップを狙った賞金王・小田孔明は前回の53位から58位にランクダウン。50位以内に与えられる同大会出場権の現時点での確保はならなかった。その他の日本勢は、松山英樹が16位で最高位をキープ、小田らと共にタイ選手権に出場した岩田寛は69位となっている。多くの選手がオフシーズンに入っていることもあり上位に大きな変動はなし。1位はローリー・マキロイ（北アイルランド）、前週のヒーロー・ワールドチャレンジで競技復帰を果たしたタイガー・ウッズ（米国）は29位にランクダウンしている。

【男子世界ランキング】
1位：ローリー・マキロイ（11.35pt）
2位：ヘンリック・ステンソン（8.40pt）
3位：アダム・スコット（8.01pt）
4位：バッバ・ワトソン（7.47pt）
5位：ジャスティン・ローズ（6.94pt）
6位：セルヒオ・ガルシア（6.92pt）
7位：ジム・フューリク（6.85pt）
8位：ジェイソン・デイ（6.06pt）
9位：ジョーダン・スピース（5.90pt）
10位：リッキー・ファウラー（5.63pt）

16位：松山英樹（4.25pt）
29位：タイガー・ウッズ（3.28pt）

58位：小田孔明（2.40pt）
69位：岩田寛（2.05pt）
79位：片山晋呉（1.85pt）
88位：谷原秀人（1.66pt）
90位：近藤共弘（1.62pt）
105位：石川遼（1.53pt）  

アマチュアながら今年４月に国内女子プロゴルフツアーで史上最年少優勝した勝みなみ（鹿児島高１年）が１日、日本ハム・大谷と、都内で行われた表彰式で初対面。「自分は人前でかっこいいって言わないんですけど、ホントかっこよかったです」と感激の表情。

　大谷がオフの球団選手会ゴルフに参加したことを知ると「ぜひ、回りたいですね」と目を輝かせた。  

＜国内男子賞金ランキング＞

　国内男子ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」終了時の国内男子賞金ランキングが発表された。


この大会で予選落ちとなった賞金ランクトップの小田孔明だったが、2位の藤田寛之が最終日に5オーバーの大乱調。30位タイまで順位を落としたため、首位の座をキープした。また今大会で優勝したD・オーは賞金3,000万円を加算、14位まで順位を上げている。

【国内男子賞金ランキング】
1位：小田孔明（123,399,998円）
2位：藤田寛之（107,209,538円）
3位：近藤共弘(95,869,797円）
4位：岩田寛（76,652,599円）
5位：谷原秀人（74,329,050円）
6位：池田勇太（71,935,270円）
7位：金亨成（60,032,416円）
8位：竹谷佳孝（58,873,244円）
9位：ジャン・ドンキュ（56,286,025円）
10位：藤本佳則（56,223,686円）

14位：D・オー（50,581,309円）